Case
「使い方」と「実践」がデバイスの価値を最大化する〜ポラールジャパンとの心拍計専門資格『PHRT』創設と販売戦略〜
1. プロジェクトの背景:心拍計測の世界的パイオニアからのオファー
1977年にフィンランドで設立され、ウェアラブルデバイスによる心拍数計測という全く新しいカテゴリの産業を生み出したリーディングカンパニー、ポラール(Polar)社。約50年にわたる徹底的な研究とデータ分析に基づくその正確さは、世界のトップアスリートや専門家から絶大な信頼を集め、現在80カ国以上で展開されています。
この世界的企業の日本法人であるポラールジャパンから、ウィンゲートへ一つの重要な相談が持ち込まれたのは2017年頃のことでした。当時の営業部長であった本山達也氏の狙いは明確でした。「心拍計の売り上げをさらに高めるには、まず専門家であるトレーナーの皆さんに、その正しい使い方と価値を深く理解してもらうことが極めて重要である」。そこで、日頃からトレーナー向けのセミナーを定期的に開催し、現場の指導者層に強力なネットワークを持つウィンゲートに白羽の矢が立ったのです。
2. 現場での実践:教育と販売を融合させた革新的な資格「PHRT」
この画期的なアイデアを具現化するため、ウィンゲートとポラールジャパンは共同で心拍計トレーニング専門の資格「ポラールオフィシャルハートレートトレーナー(PHRT)」を立ち上げました。この資格認定のための1Day研修は、これまでにない極めて実践的で魅力的なプログラムでした。基礎知識の習得やオンラインでのデータ管理方法はもちろん、「トレーニング実技と実際の使い方」に重きを置いて構成。

さらに特筆すべき特徴として、受講料の中にポラール社の心拍計があらかじめ組み込まれており、参加者全員が共通のデバイスを装着して講義を受けられる点がありました。加えて、ポラール社のカスタマーサービス担当社員が直接現場に赴き、機器の操作方法を1から丁寧にレクチャーするという、メーカーと専門家の完璧な連携体制が敷かれていたのです。
3. ウィンゲートの強力な支援体制:プロがプロを育てるシステム
本プロジェクトにおいて、ウィンゲートは万全の教育体制を構築しました。まず、長らくポラール社の心拍計を実際のトレーニング現場で愛用し、その真価を知り尽くしている筒井健裕(株式会社SPRINT代表)氏を「ヘッド教育トレーナー」に抜擢。さらに2年後には、教育トレーナーとして新たに大宮司岳彦氏と大森大(株式会社SOURCE OF SPIRITS代表)氏を招聘し、強固な3人体制を確立しました。東京だけでなく全国の地方都市でも研修を展開し、最終的に約80名もの「心拍計のプロフェッショナル(PHRT)」を養成することに成功しました。

この資格の最大の魅力は、ただ学ぶだけでなく、「資格取得者がポラール製品の販売権利を得られる」という画期的なビジネススキームにありました。使い方とトレーニングの実際を熟知したトレーナーが、自身のクライアントに対して説得力を持って製品を推奨・説明できる。注文が入れば、購入先であるウィンゲートを通じてポラール社から購入者(トレーナー)へ直接製品が届く。まさに、専門家への教育がダイレクトに販売・流通へと結びつくシステムでした。
4. 時代を先取りした戦略と、新たな価値創造へのメッセージ
会社の方針により、現在このPHRT資格の運用は停止していますが、商品の販売戦略の中に「製品の説明だけでなく、トレーニングの実際(実技)を含める」というアプローチが売上に直結するという考え方は、極めて本質的で素晴らしいものです。今でこそウェアラブルデバイスで心拍や健康を管理することは当たり前の時代になりました。しかし、まだそれが一般化しきっていなかった2017年当時に、この「教育×販売」を融合させた企画を発案された本山達也氏の圧倒的な先見の明には、改めて深い感謝と敬意を表します。
どんなに優れたテクノロジーやデバイスでも、最終的にそれをユーザーの「健康と成果」に結びつけるのは、専門家による「正しい使い方と実践の指導」です。 「自社の優れたヘルスケア製品やデバイスを、専門家のネットワークを通じて普及させたい」「製品の『機能』だけでなく、『効果的な実践プログラム』とセットにして販売力を強化したい」。そんなマーケティング課題をお持ちの企業様は、ぜひウィンゲートにご相談ください。私たちが持つ確かな知見と全国のトレーナーネットワークで、貴社製品の価値を最大化する「売れる仕組み」をご提案いたします!
